今、野良猫が一匹、家のベランダにいる。数年前から朝と晩に二回家にやってくる猫だ。もちろん、猫の目当ては家のおこぼれのご飯だ。
今日も来ている。目が合ってニャーニャー鳴いている。今日も来たなと声をかければ返答するかのように、ニャーと言う。猫はとても年をとって見える。
何故か歯がない。目付きも悪い、でも何故か愛嬌がある。その猫に勝手に、にゃんと名前をつけた。その猫にご飯をあげるが、オス猫でこの地域のボス猫なのか、そばに来る外の猫は全く来ない。でも頭を撫でても怒らない。
もっと撫でろ、もっと撫でろと体を擦り寄せてくる。撫でているだけでも十分癒しになる。猫好きの気持ちが十分に分かる。そして、家の残りのご飯を食べる。
それも好き嫌いがあって、好きな食べ物はがっついて食べる。嫌いな食べ物はフンと言う感じで、全く食べずにそばで横になって寝ている。
わがままな猫だと呆れる反面、何か憎めない姿にも癒しを頂いている。ストレスがない生き方に見える猫を見ていると、とにかく癒しに繋がる。自分の仕事で縛られている毎日から反比例に見える猫だからこそ、猫の行動を見ているだけでも癒しになっているのであろう。
実際に猫自体は、そんな人間を見てどのように見ているのだろう。